
尾崎紅葉の名作ドラマを
スラスラ読もう
日本初の大ヒット新聞連載小説
金色夜叉(こんじきやしゃ)は、読売新聞に明治30年(1897年)の元日から幾度か休載しながら5年5カ月に渡って連載された小説です。
結婚を約束した二人の男女の別れと復讐、愛とカネというセンセーショナルなテーマゆえに、連載当時から大人気を博しました。
これまでに判明しているだけで30回以上も映画化・ドラマ化されています。
固く古めかしい文体をカンタンに
金色夜叉は雅俗折衷文という文体で書かれています。地の文は文語体で、会話文は口語体で記されており、これが華麗な世界観を形成しています。
しかし古文のようで難解な言い回しが多いため、原文をちょっと読んでみたけどちんぷんかんぷんになってしまい、読むのを放棄する人が多いようです。
このサイトは原文を現代語訳したものですが、逐語訳ではありません。さらに難解な修飾や表現は分かりやすさを優先して大胆にカット、もしくは意訳しました。また、当時の風俗などで現代人が想像しにくいものは、現代のものに置き換えるなどの処置をとっています。
裏切られた男の復讐劇
間貫一(はざまかんいち)とお宮(おみや・鴫沢宮・しぎさわみや)は許婚であったが、結婚間際になってお宮は突如、資産家の富山唯継(とみやまただつぐ)に嫁ぐ。
怒る貫一はお宮を問い質すものの、お宮ははっきりとした理由を言わず、貫一は逆上する。復讐を誓った貫一は高利貸しになり、お宮に近づくのだが…